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五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
第61号 2025/11/27発行
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皆さん、こんにちは。
ハローワーク採用支援に特化した社会保険労務士の五十川将史(いかがわ まさし)です。
いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。
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【テーマ】
Q. ハローワーク求人の充足率が低いのは、本当に“媒体のせい”?
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A. 結論から申し上げると、充足率が低い理由を“ハローワークのせい”だけにするのはフェアではありません。
全国の企業や社労士の皆さまを支援する中で強く感じるのは、
応募が集まらない企業ほど「求職者が本当に知りたい情報」が求人票に書かれていない、情報提供ができていない
という共通点があることです。
「ハローワークは応募が来ない」
「ネット媒体のほうが反応が良い」
という声はよく耳にしますが、
実際には 求職者側の“見え方・感じ方” が原因であることが多いのです。
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【1】求職者は“媒体”ではなく“求人内容”で応募を判断している
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ハローワークの窓口で求職者の相談を受けていたときのことを思い出すと、
応募をためらう理由の大半は媒体ではなく、
「求人票に判断材料がないことへの不安」 でした。
例えば、
- 仕事内容が抽象的でイメージできない
- 勤務時間や休み方の実態がわからない
- 給与の根拠が示されていない
- 教育体制・サポート体制が不明
- 会社の特徴が他社と比較できない
- 求人票に記載してある内容が信用できない
こうした不足が積み重なると、求職者は不安になります。
その結果、
「ハローワークには良い求人がない」
と感じてしまうのです。
そして実際、この“印象”が現在の応募行動にも大きく影響しています。
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【2】「ハローワーク=情報が足りない」というイメージが根強い
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求職者は、
・ハローワーク
・Indeed
・自社ホームページ
・SNS
など複数の媒体を横断して比較しています。
その中で、
ハローワークの求人票だけ情報が薄い状態が続いたことで、
「ハローワークは情報が不十分」という印象が定着してしまった
と言わざるを得ません。
つまり、
“求職者が知りたい情報が書かれていない求人票が多いこと”こそが、
「ハローワークには良い求人がない」という誤解を生んでいる
ということです。
そしてその誤解が、
「ハローワークには企業が採用したい質の高い人材がいない」
という現在の状況につながっています。
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【3】企業が変われば、求職者の見え方は劇的に変わる
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実際、求人票の情報を整理し、
「求職者が本当に知りたいポイント」を可視化するだけで、
以前とは比べものにならないほど応募者の質が上がり、
応募数が増加した企業はいくつもあります。
応募数だけではなく、
応募してくる“人のタイプ”が変わり、
ミスマッチの少ない採用につながる例は非常に多くあります。
つまり、媒体を変えなくても、
文章設計と情報提供の質を高めるだけで採用結果は大きく改善する
ということです。
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【4】求職者の質を高める“循環”をつくるには
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私自身は、
ハローワークの求人の質が高くなれば、
企業が本当に採用したい質の高い求職者も、
ハローワークを仕事探しの選択肢に入れるようになる
と強く信じています。
「卵が先か、鶏が先か」の話にも通じますが、
求職者が来ないから求人に力を入れないのではなく、
まずは企業が“質の高い求人票”を出すことが先 です。
もちろん、すぐに結果が出るとは限りません。
しかし、仕事内容が具体的で、働き方が明確で、応募への不安が少ない求人が増えていけば、
求職者のハローワークに対する印象は確実に変わります。
その積み重ねが、
巡り巡って「質の高い求職者がハローワークにも集まる」
という循環につながる。
その未来をつくるためにも、
私はこれからも 1社1社の求人票の質を高める支援を続けていきたいと考えています。
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【まとめ】
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● 充足率が低い理由は媒体ではなく“求人内容の不足”
● 情報不足が「ハローワーク=良い求人がない」という誤解を生む
● 求職者は媒体ではなく“情報の質”で判断する
● 求人票を整えるだけで質・数ともに大きく変わる
● 企業が“質の高い求人票”を出すことが未来の循環をつくる
ハローワークは“弱い媒体”ではありません。
情報の出し方を整えれば、
中小企業にとって最も再現性の高い採用チャネルになります。
このメルマガを読んでくださっている皆さまとともに、
そんな未来を一緒につくっていけたら嬉しく思います。
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