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五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
第57号 2025/10/30発行
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皆さん、こんにちは。
ハローワーク採用支援に特化した社労士の五十川将史(いかがわ まさし)です。
いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。
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【テーマ】
Q. ハローワークの求人票を「読まれる前提」で書いていませんか?
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A. 多くの求人票は“読まれる前にスルーされています”。
約75%の求職者は、ハローワークの求人票を数件程度しか閲覧していないという結果があります。
つまり、求人票はまずは「読まれること」よりも「見つけられること」「選ばれること」が重要なのです。
(出典:ハローワーク長岡「求職者アンケート」令和7年2月・求人部門)
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多くの企業が求人票を書くとき、
「求職者はちゃんと読んでくれる」と思っていませんか?
しかし実際には、約75%の求職者は求人票を“数件程度しか閲覧していない”という結果が出ています。
つまり、ほとんどの求人票は「読まれる前にスルーされている」のです。
■ 「読む」前に「見られる」ことが勝負
ハローワークインターネットサービスでは、求職者はまず
検索結果一覧の「職種名」「仕事内容の冒頭」「賃金」「勤務地」「休日数」などを
ざっと眺めて“気になる求人”だけをクリックしています。
つまり、求人票には
「読む前に“選ばれる”」段階があるのです。
この“入口”で興味を持たれなければ、
どれだけ本文を丁寧に書いても読まれることはありません。
■ 「読まれる前提」から「見つけられる前提」へ
求人票作成で大切なのは、
“読まれること”を前提にするのではなく、
“見つけられ、選ばれること”を前提にすることです。
そのために意識したいポイントは次の4つです。
1️⃣ 職種名は「商品名」として考える
検索一覧で最初に目に入る「職種名」は、いわば求人票の商品名です。
“何の仕事かわからない”職種名では、興味を持たれません。
たとえば、ただ「介護職」だけでなく、
「介護職(デイサービス)│日曜定休│勤務希望に柔軟に対応」など、
求職者が「自分に関係がある」と判断できる具体的な言葉にしましょう。
2️⃣ 仕事内容の冒頭90文字は“キャッチコピー”と捉える
クリック後に最初に目に入る約90文字が、「読む・読まない」の分かれ目です。
「この仕事ならやってみたい」と感じてもらえる一文を意識して書きましょう。
“仕事内容”欄の最初の3行は、職場の雰囲気ややりがいを
直感的に伝える“キャッチコピー”のつもりで構成するのがポイントです。
3️⃣ 検索対象欄(特記事項など)を活用してPRする
ハローワークの「フリーワード検索」では、
【職種名】【仕事の内容】【学歴・専攻】【必要な経験】【必要な免許・資格】【事業内容】【求人に関する特記事項】
の7項目が検索対象となっています。
つまり、これらの欄に求職者が実際に入力しそうなキーワードを盛り込むことで、
検索結果にヒットしやすくなります。
実際、前述のハローワーク長岡アンケートでは、
検索ワードとして多かったのは「職種名」「就業場所」「未経験」「事業所名」「高齢者・シニア」「土日休み」など。
これらは“仕事探しの軸”として多くの人が使う言葉です。
したがって、
「未経験可」「日祝休み」「中型免許」「シニア歓迎」など、
検索されやすいキーワードを意識しながら、
“仕事内容”や“特記事項”の中に自然に織り込むことが効果的です。
4️⃣ 適切な「職業分類コード」を設定する
求職者は職業分類で絞り込み検索を行うことも多く、
分類設定がずれていると、そもそも検索結果に表示されません。
どの職種でも、分類コードの誤りは“見てもらう機会”そのものを失う原因になります。
特に仕事内容が複数の分類にまたがる場合や、事務系・技術系・サービス系など名称が似ている職種では、
実際の業務内容に最も近い分類を慎重に選ぶことが大切です。
■ “求人票は広告ではなく検索情報”
求人票は「読ませる広告」ではなく、
「見つけられる情報」へと変化しています。
“読まれる前提”ではなく、
検索され、クリックされ、選ばれる前提で書くこと。
この視点を持つだけで、
求人票の書き方も、伝わり方も大きく変わります。
【まとめ】
- 約75%の求職者は求人票を数件しか閲覧していない(ハローワーク長岡アンケートより)
- 勝負は「読む前」、つまり「検索結果一覧」
- 職種名は“商品名”、仕事内容の冒頭90文字は“キャッチコピー”
- 検索対象7項目を意識し、キーワードを効果的に配置する
- 「職業分類コード」の設定が“見つけられる力”を左右する
検索画面のわずか数行に、
「この会社、気になる」と思わせる工夫を。
これが、ハローワーク採用で成果を出す最初の一歩です。