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五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
第51号 2025/9/19発行
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皆さん、こんにちは。
ハローワーク採用支援に特化した社労士の五十川将史(いかがわ まさし)です。
いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。
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【テーマ】
Q. 産休・育休の書き方で「子育て支援企業」として差がつく?
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A.「取得実績がある」だけでは伝わらない!
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ハローワーク求人票には「育児休業取得実績」の有無を記載する項目があります。
しかし、単に「あり」と書くだけでは、他社との差別化にはなりません。
求職者が本当に知りたいのは、
- 実際にどんな人が取得したのか
- 取得中や復帰後にどのような働き方ができるのか
- どんなサポートや配慮があるのか
といった“具体的なエピソードや制度の運用実態”です。そこに企業の本気度が表れ、安心感や信頼感につながります。
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■採用に強い企業はこう書いている!
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たとえば、次のような表現は求職者の心に響きます。
- 「現在、育児中のスタッフ5名が在籍。学校行事や子どもの急な体調不良にも柔軟にシフトを調整しています」
- 「育休からの復帰率100%。復帰後は時短勤務や在宅勤務を組み合わせ、無理なくキャリアを継続できます」
- 「男性社員2名も育休を取得。性別にかかわらず育児に参加できる職場風土です」
- 「3歳まで時短勤務制度あり。保育園の送迎や家事との両立を支援しています」
- 「復帰後は業務量を段階的に調整。職場全体でサポートする体制を整えています」
ここまで具体的に示すことで、求職者は「ここなら安心して働けそう」とイメージできるようになります。
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■おすすめの書き方・掲載場所
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求人票で「子育て支援企業」としての姿勢を伝えるには、次のような欄を活用するのが効果的です。
特記事項欄
「子育てと仕事の両立を積極的に支援しています」
「学校行事や保育園の送迎に配慮した勤務シフトが可能です」
「過去3年間で5名が育児休業を取得し、全員が職場復帰しています」
「復帰後は部署内での役割変更や時短勤務を組み合わせ、スムーズに業務へ復帰しています」
「育児休業制度があります」だけでは他社と差がつきません。
“どのように活用されているか”“どんな配慮があるのか”を盛り込むことで、企業の姿勢が伝わり、印象は大きく変わります。
さらに、特記事項欄だけでなく、場合によっては「仕事内容」欄で実際の働き方を具体的に示すことも効果的です。
また、「就業時間に関する特記事項」欄や「休日等その他の場合」欄を活用し、柔軟な勤務調整や学校行事・子どもの看護休暇への配慮などを記載することで、子育て支援に向けた働き方や休み方を求職者に伝えることができます。
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■まとめ
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「子育て支援」を打ち出すことは、子育て世代だけでなく、
「働きやすさ」や「柔軟な働き方」を重視する幅広い世代にも響きます。
産休・育休の書き方は、いわば“職場のやさしさ”の見える化。
ハローワーク求人票でも、ぜひ一歩踏み込んだ表現で、自社の魅力を伝えてみてください。