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 五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
              第50号 2025/9/12発行
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皆さん、こんにちは。
ハローワーク採用支援に特化した社労士の五十川将史(いかがわ まさし)です。
いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。
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【テーマ】

Q. 業務量や残業の実態、どこまで正直に書くべき?

【解説】

求人票のブラッシュアップ支援をしていると、企業の方から次のようなご相談をよくいただきます。

「残業が多いのですが、それをそのまま書いたら誰も応募してくれないのでは?」
「繁忙期の業務量が多いのですが、どの程度まで正直に書くべきですか?」
「面接では正直に全部話すから求人票には残業のことは書かなくてもいいですよね?」

結論から言うと、「求職者の不安を和らげる工夫をしつつ、事実は正しく伝える」ことが重要です。

曖昧な表現や実態と異なる内容は、一時的には応募を集められるかもしれませんが、結果的に早期離職やクレームにつながる可能性も高くなります。

正直に書く=ネガティブに見せる、ではありません。
ポイントは、「伝え方」なのです。

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◆「正直に書く」+「フォローする情報を添える」
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たとえば以下のように記載しているケースは要注意です:

  • 「時間外労働あり(月平均30時間)」
  • 「繁忙期は忙しいです」
  • 「忙しい現場です。体力が必要です」

これでは、読み手にとって不安しか残りません。
代わりに、以下のような表現を取り入れるだけで印象は大きく変わります。

 1)残業の実態を伝える場合

「残業は月20時間程度。現場により波はありますが、遅くても19時には退社する体制を整えています。」

 2)繁忙期がある場合

3月や年末などは繁忙期にあたり、通常よりも業務が立て込みます。ただし、チーム体制で業務分担を行い、1人に負担が偏らないよう配慮しています。」

 3)体力が求められる業務の場合

「部品の運搬などで多少の力仕事がありますが、フォークリフトや台車を使用することで負担軽減を図っています。」

つまり、「事実」はぼかさずに伝えながらも、「対策」「支援」「職場の配慮」を加えることで、応募者の印象を大きく改善できるのです。

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◆ それでも不安なら「個別相談」「面談時説明」も活用
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どうしても求人票上で書くのが難しい場合は、補足の工夫も可能です。

  • 特記事項欄にこう書く
    「残業の有無や業務量の詳細については、応募前に個別相談や説明も可能です。」
  • 求人者マイページに補足情報を登録
    (求職者からは「PR情報」として閲覧可能です)
  • 会社見学や面接時に丁寧に説明し、ミスマッチを防ぐ

つまり、「書かない」のではなく「別の形で伝える」という発想が大切なのです。

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◆ まとめ:求職者との信頼は誠実な情報提供から
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「どこまで正直に書くか?」という問いに対する答えは、

A.できるだけ具体的に、でも誠実な姿勢を添えて伝える

です。

求職者は、良いことばかり書かれている求人票よりも、
「現場のリアルが見える求人票」に安心感を覚えます。

応募後に「思っていたのと違った」となるよりも、
最初から「実態+工夫」を伝える方が、結果として採用成功につながります。

ミスマッチを防ぎ、長く働いてもらえる採用を目指すためにも、
ぜひ「伝え方の工夫」を意識してみてください。

次号予告

次号(第51号)は、2025919日(金)配信予定です。
テーマは、「産休・育休の書き方で「子育て支援企業」として差がつく」 です。

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