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 五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
              第49号 2025/9/5発行
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皆さん、こんにちは。
ハローワーク採用支援に特化した社労士の五十川将史(いかがわ まさし)です。
いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。
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【テーマ】

求職者目線を入れる3つのトレーニング法とは?

【解説】

求職者は「求人票の中身」をしっかり見ていない?

セミナーや個別相談の場で、よくいただく質問のひとつが
「頑張ってしっかり求人票を作っても、実際には求職者はあまり読んでいないのでは?」というものです。

確かに、すべての求職者が求人票を隅々まで読み込んでいるわけではありません。
しかし実際には、「内容を見て応募するかどうかを判断している人」も確実に存在します。

さらに最近では、ハローワークの職員が求人票の記載内容を丁寧に読み込み、
「この求人なら紹介したい」と判断して、求職者に提案するケースも増えています。

つまり、内容が薄かったり、伝わりにくい表現だったりすると、
応募されないだけでなく、紹介すらされない可能性もあるのです。

求職者目線を身につける3つのトレーニング法

では、「読み手に届く求人票」をつくるには、どうすればいいのでしょうか?
ここでは、私がセミナーや個別支援で紹介している
《求職者目線を身につける3つのトレーニング法》をご紹介します。

【トレーニング求職者に戻るワーク

─ 自分が応募者だったらどう感じる?を体感する

内容:
自社の求人票を読んで、「自分が求職者だったら応募したいと思えるか?」を考えるワークです。

以下のような視点から、読み返してみてください:

  • この仕事内容、どんな1日を過ごすのかイメージできる?
  • どんな人たちと、どんな雰囲気で働くのか伝わってくる?
  • 他社と比べて、自社の魅力はどこにある?

「わかりにくい」「不安に感じる」「物足りない」と思う箇所があれば、
それは求職者にとっても同じつまずきポイントかもしれません。

実際にこのワークを社長や現場社員にやってもらうと、
「自分だったら、この求人(自社)に応募しないよね」と気づかれる場面も多く見られます。

【トレーニング読み比べトレーニング

─ 他社の求人と並べて見て、自社の伝わっていない点を発見する

内容:
他社の求人票と自社のものを並べて読み比べることで、
「何が伝わっていないか」「どこで損をしているか」に気づくことができます。

例)配送ドライバー職での比較:

  • 他社:「午前中のみ」「固定ルート」「軽作業中心」など、働き方の具体的な記載
  • 自社:「配送業務」とだけ記載具体性に欠け、比較されると不利に

逆に、他社にはない特長(地場配送のみ、フォークリフト使用あり等)があるなら、
それを言語化して記載することで、魅力が伝わり差別化につながります。

実際、企業の中には「他社の求人票を見たことがない」というケースも多く、
このトレーニングは多くの気づきと発見をもたらします。

【トレーニングペルソナ想像ワーク

─ 来てほしい人に届く言葉を探る

内容:
「どんな人に来てほしいか?」という人物像(ペルソナ)を明確にし、
その人が「ここなら自分に合っている」と感じられる情報を盛り込むワークです。

例)「40代・地元在住・大型免許保有・ドライバー経験者」がターゲットなら:

  • 長距離運転なし/日帰り配送のみ
  • 無理のないスケジュール(拘束時間短め)
  • 月給30万円以上・賞与あり
  • 日曜固定休・有休が取りやすい
  • 定年まで勤務した社員も多数

こうした記載があれば、求職者は「自分のことだ」と感じて行動に移しやすくなります。

若手がターゲットであれば:

  • 育成体制(誰が教えるのか/OJTの流れ)
  • 資格取得支援制度
  • キャリアステップや昇進イメージ(例:3年目で主任に昇格した実績あり)

「未経験者歓迎」と書いてあっても、その他の情報で不安を払拭できなければ、
安心材料としては不十分です。「歓迎の気持ち」が伝わるような内容が必要です。

このように、フレーズとして「求職者目線」が重要だと理解していても、
実際にやってみると「できていなかった」ことに気づけるはずです。

求職者目線を入れるだけで、求人票は劇的に変わる

求人票を良くするために、特別な文章力やセンスは必要ありません。

  • 「誰のために書くのか?」を明確にし、
  • 「その人に届く言葉」で表現する。

たったそれだけで、求人票はガラリと変わります。

ハローワークの求人票は、手作りのお弁当と同じ。
「食べてもらいたい相手」を想いながら、心を込めて作ることが大切です。

今回ご紹介した3つのトレーニング、ぜひ自社でも実践してみてください。

「うちは応募が少ない」と感じている企業ほど、
求職者目線で見直すことが、きっと突破口になるはずです。

次号予告

次号(第50号)は、2025912日(金)配信予定です。
テーマは、「業務量や残業の実態、どこまで正直に書くべき?」 です。

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