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 五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
              第33号 2025/5/9 発行
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皆さん、こんにちは。社会保険労務士の五十川将史(いかがわ まさし)です。

いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。

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【テーマ】
子育て中求職者のパート求人票作成と面接のポイント
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「パート求人って、正社員より気軽に出せるし、すぐ決まりそう」

 

――そう思っていたのに、応募が来ない、来てもミスマッチ、すぐ辞めてしまう……

 

最近、そんなご相談が増えています。

 

特に、40代前後の「子育て中の求職者層」は、パート採用において狙い目の世代。

 

ですが、求人票でそのニーズにきちんと応えていないと、

そもそも「見てもらえない」「応募されない」という事態にも。

 

今回は、子育て中求職者に届くパート求人票づくりと、

面接時に注意すべきすり合わせのポイントを詳しく解説します。

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◆(1)パート募集の求人票に必要な「3つの基本条件」とは?
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子育て中の求職者にとって、仕事探しの最大の条件は

「家事・育児との両立ができるかどうか」です。

 

応募を検討する上で重視される、3つの基本条件は次の通りです。

 

条件1:時間・曜日・日数の柔軟性】

→ 求職者が最も重視するのが、働く時間の自由度です。

記載例:

・週2日~OK、曜日や時間帯はご相談に応じます

9:0015:00の間で14時間以上(例:10:0014:00など)

・扶養内勤務歓迎。年末調整・社保ラインにも配慮します

・お子さんの送迎時間に合わせて勤務時間を設定可能

 

工夫のポイント:

「柔軟に対応」とだけ書かれていても、具体的なイメージが湧きません。

 

実際に働いているスタッフの勤務例を紹介したり、

「月ごとのシフト制」「曜日固定もOK」など詳細に記載することで、

求職者に自分ごととしてイメージしてもらいやすくなります。

 

条件2:業務の軽さ・未経験でもできる内容】

→ 子育てブランクがある方、未経験の仕事に不安を感じる方にとって、

仕事内容が「簡単であること」「丁寧に教えてもらえること」は大きな安心材料です。

 

記載例:

・商品のピッキングと梱包作業。決まった棚から商品を取り、伝票通りに箱に詰めるだけ。

・来客や電話応対は原則社員が対応。パートさんは作業に集中できます。

・立ち仕事中心ですが、1時間ごとに5分の小休憩あり。

・座り作業中心で、重い荷物の運搬なし。

・業務マニュアル+動画解説あり。最初の1週間は先輩スタッフと一緒に作業。

 

工夫のポイント:

・「未経験OK」だけで終わらせず、「なぜ未経験でも大丈夫か」まで説明を。

1日の仕事の流れをストーリー仕立てで示すと、安心して応募しやすくなります。

・「ノルマなし」「営業なし」「電話対応なし」など、やらなくていいこと”**も伝えると効果的です。

 

条件3:働きやすい職場環境】

→ 子育て中の方が気にするのは、「周囲に理解してもらえるか?」という点。

同じ立場の人が働いているという情報は、強力な安心材料になります。

 

記載例:

3050代の主婦スタッフが多数活躍中

・お子さんの急な発熱や学校行事による欠勤もフォローし合える体制あり

・シフト希望は1か月前に提出。相談ベースで決定

・夏休みや冬休み中は、お子さん同伴出勤の相談も可能(事務所内スペースあり)

 

工夫のポイント:

・「理解あります」では弱い。「どういう仕組みで対応しているか」を記載しましょう。

・制約がある場合は正直に記載したうえで、「相談可能」と添えると信頼感につながります。

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◆(2)面接ですり合わせしておくべきこと
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面接では、「どのように働いてもらうか」の具体的な確認と説明が重要です。

 

ここを曖昧にすると、採用後の早期離職につながることも。

 

確認すべきポイント:】

・出勤可能な曜日と時間帯(特に午後や土曜日)

・お子さんの体調不良時の連絡方法、対応可能な範囲

・シフト提出の時期、確定のタイミング

・繁忙期や急な応援依頼に対応可能か(例:発表会・運動会明けの月曜日など)

 

説明しておくべきこと:】

1日の業務の流れ(例:9:00出社作業昼休憩検品 → 14:00退勤)

・教育体制(例:「入社1週間は先輩パートが横についてOJT」)

・評価・昇給の仕組み(例:「半年ごとに希望制の面談を実施、頑張りに応じて昇給あり」)

「あなたが入ったら、こう働きます」と明確に伝えることで、安心感が生まれます。

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◆(3)マザーズコーナーを戦略的に活用する
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ハローワークの「マザーズコーナー」は、子育て中の求職者向けの専門窓口です。

 

求人票を紹介されやすくする工夫を意識することで、採用効果が変わってきます。

 

ポイント1:求人票に子育て支援を明記】

「お子さんの急病・学校行事に対応」「シフトの融通」「扶養内OK」など、

具体的な配慮を求人票に記載しましょう。

 

ポイント2:マザーズコーナーに訪問し、情報提供】

担当者に、仕事内容・働き方・職場の雰囲気を直接説明することで、

「この企業なら紹介しやすい」と印象づけられます。

 

ポイント3:写真・資料などを用意】

職場風景・実際に働くスタッフの声・1日の流れなどを

資料化しておくと、紹介時の説得力が高まります。

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◆まとめ:子育て中パート層に届く求人票を
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「パート求人だから、そこまで書かなくてもいいだろう」

 

――そんな時代では、もうありません。

 

今や、パート採用も戦略の時代

 

✔ 自分の生活と両立しやすいか?

突発的な休みにも理解があるか?

働き続けられる職場か?

 

こうした観点で求人票と面接内容を設計することが、

子育て中の求職者の心に届く第一歩です。

 

「うちは応募が来ない」とお悩みの方こそ、

ぜひ今回の内容を、自社の求人票・面接対応に役立ててください。

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次号(第33号)は、2025516日(金)配信予定です。
テーマは「求人票作成のポイントについて分かりやすく教えてください」です。

引き続き、ご愛読のほどよろしくお願いいたします!

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