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五十川将史の「ハローワーク採用を極める」メールマガジン
第32号 2025/5/2 発行
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皆さん、こんにちは。社会保険労務士の五十川将史(いかがわ まさし)です。
いつもメールマガジンをご覧いただき、誠にありがとうございます。
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【ひとりごと】
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「私の趣味のひとつはハローワークの求人票検索です」と言うと、たいていの人が「えっ?」という顔をします(笑)。
でも、私にとっては本当に面白いんです。
ハローワークインターネットサービスで、日々「ライスワーク」「コロナ鍋」「ハーローワーク」など、
いろんなキーワードを入力して検索し、気になる求人票を見つけてはニヤニヤ。
中でも、「変わった単語」や「クセ強めのフレーズ」が入っている求人票に出会うと、
「これは考えたなあ〜」「こういう伝え方もアリか!」と、つい見入ってしまいます。
そういった求人票は、たいてい何かしらの“工夫”が凝らされていて、
私や事務所のスタッフでは思いつかないような、斬新な切り口や表現が使われていることもしばしば。
普段はついつい私自身の「いかがわ式」に寄せてしまいがちなのですが、
そうした“型”をいったん外して、柔軟な発想に触れること――
これが実は、ものすごく勉強になるんです。
ちなみに、そうした“求人票探索の成果”は、X(旧Twitter)でも日々発信しています。
気になる方は、ぜひXでこちら(@ika5_0)をご覧ください。
「えっ、そんな検索ワードで?」と思うような発見があるかもしれません(笑)。
というわけで今回は、そんな「他社の求人票を調べる方法と、そこから得られるヒント」について、
じっくりお伝えしていきます。
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【テーマ】
競合他社がどのような条件で求人を出しているか知りたいのですが?
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「うちと同じような業種・職種の企業って、どんな条件で人を募集してるんだろう?」
「近隣の同業他社に比べて、うちの求人って見劣りしてないだろうか?」
…そんな疑問を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
新商品・新サービスを打ち出す際には「競合分析」は当たり前に行うものですが、
ことハローワーク採用に関しては、“勘と経験”で求人票を出している企業も少なくありません。
しかし、今は簡単に競合他社の求人情報を収集できる時代です。
自社の求人票の“伝え方”を見直すヒントにもなりますので、ぜひ活用してみてください。
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◆(1)ハローワーク内の求人情報端末を活用する
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まずは王道の方法です。
ハローワーク内には、誰でも利用できる「求人情報端末(検索機)」が設置されています。
現在ではタッチパネル式ではなく、キーボード入力方式となっており、
自宅のPCで見る「ハローワークインターネットサービス」とほぼ同じ画面構成です。
たとえば、
「段ボール」とフリーワードに入力し、「営業職」で検索すると――
「段ボール製品の営業」のような求人が絞り込まれて一覧表示されます。
これにより、地域や業種を絞って、競合企業の求人条件や表現をピンポイントで確認できます。
さらに現地の端末でのメリットとしては、
検索している求職者の様子や会話(家族と一緒に来ている、何を話しているかなど)から、
“ハローワークに来る求職者のリアルな動向”を肌で感じられるという副次的効果もあります。
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◆(2)ハローワークインターネットサービスを活用する
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「ハローワークに行く時間がない」という方でもご安心を。
PCやスマホから、自宅や事務所でも求人票を確認できるのが、
「ハローワークインターネットサービス」です。
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
勤務地、職種、就業形態、賃金条件、フリーワードなど、かなり詳細に絞り込み可能で、
求職者がどんな条件で検索しているかの“擬似体験”ができます。
ポイントは、「自社の求人票に、求職者が検索しそうなキーワードが入っているか?」を意識すること。
たとえば、
✔「ルート営業」「未経験歓迎」「社用車貸与」などの検索ワード
✔「UIJターン歓迎」「子育て世代活躍中」といったライフスタイル系の言葉
…こうした言葉を求人票に自然に盛り込むことで、検索ヒット率が大きく変わってきます。
さらに、面接時などに「どうやってこの求人を見つけましたか?」と聞くことで、
求職者の検索傾向をリアルタイムに把握し、求人票へ反映させることもできます。
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◆(3)求人情報誌をチェックする
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意外に見落とされがちですが、
ハローワークでは今も「紙の求人情報誌」が根強い人気を保っています。
たとえば――
・職種別(営業職・事務職・福祉職 など)
・フルタイム/パート別
・60歳以上対象、子育て世代対象、障がい者対象 など
多様なカテゴリで週単位や月単位で発行されており、
ハローワークの玄関ロビーなどに設置・配布されています。
紙媒体だからこそのメリットは、
求人票が「他社と並んでどう見えるか」を一覧で確認できる点。
「他社がどんな表現を使っているか?」
「うちの求人票は埋もれていないか?」
といった“相対的な見え方”を把握できます。
また、
✔ 新着順で掲載されるなら、発行日前に求人を提出して目立つ位置に
✔ 掲載項目が限られているなら、冒頭のキャッチコピーや仕事の魅力に絞って表現
といった“出し方の工夫”にもつながります。
ハローワークの担当者に聞けば、
各情報誌の締切日・発行日や掲載ルールを教えてくれますので、ぜひ確認を。
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◆ 競合を見ることで、気づけることがある
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競合の求人票を分析することで、以下のようなヒントが得られます。
✔ 自社の魅力はしっかり伝わっているか?
✔ 他社に比べて、条件や表現に見劣りしていないか?
✔ 自社だけの独自性(福利厚生、社風、働き方)はあるか?
また、「お、これはいい表現だな」と思う求人票に出会えることも。
ハローワーク採用は、
「無料だから、とりあえず出しておく」ものではなく、
競合の動きを見て、戦略的に“届く求人票”を作る場所です。
次に求人票を出す前に、ぜひ一度、
“競合を見る”ことから始めてみてください。
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次号(第32号)は、2025年5月9日(金)配信予定です。
テーマは「子育て中求職者のパート求人票作成と面接のポイント」です。
引き続き、ご愛読のほどよろしくお願いいたします!